最も多く用いられているのは、ペーパードリップではないでしょうか?
誰でも手軽に入れることが出来ますが、ドリップの仕方一つでコーヒーの味はかなり変わります。
ここでは一般的に用いられるペーパードリップを使用したコーヒーの淹れ方を紹介します。
ドリッパー
ドリップする時私が良く使うのはバネット式のドリッパーです。
陶器式の物より、香り・味・コクが良く出ます。(と言う気になるf^^;)
コーヒー専門店かアウトドアショップなどで入手できます。
普通の陶器製の物でも問題ありません。
好みですから(笑)
ペーパーフィルター
コーノ式のドリッパーを使用する場合は、ペーパーフィルターも専用の物を使用します。
画像がコーノ式ドリッパー用のペーパーフィルターで、広げると円錐形になります。
ドリッパーの形に合うものを使用してください。
ペーパーフィルターをセットする前に、合わせ目を折り曲げます。
カリタ式の物は、横と底部2箇所を折り曲げます。
(ここまでは誰でも知っている事ですよねf^^;)
豆の挽き方
ドリップの場合、浅煎りの豆は細かく、深煎り豆は少し荒めが基本になります。
フルシティローストがもっとも荒く挽きます。
若干好みにもよりますが、上記を基本としてください。
濃さはお湯の注ぎ方である程度調節できます。
水質について
コーヒーに適した水は軟水が良いとされています。
日本の水の殆どは軟水ですので、普通の水道水で問題ないと思います。カルキ臭や汚れのある水は浄水器を通せば問題ありません。
『○○のおいしい水』とかを使うとおいしい気がしますが、そんなに変わりが無いと思います。
但し、天然の湧き水や岩清水を使用すると味にまろやかさが出る気がします。(気のせいかな?)
水道水を使用する場合は凡そ2分ほど沸騰させてください。こうする事で、カルキなどの成分は抜けます。
但し、沸騰させすぎると、水の中の酸素やミネラルも飛んでしまいますので程々に!
お湯の温度
お湯の温度は焙煎度合いや挽き方によっても変わりますが、一般的には85℃前後と言われています。
沸騰後火から下し、30秒ほど置いたもの(沸騰の泡がなくなる頃)を基準にします。
焼きが浅い豆は若干温度は高め、焼きが深い豆には少し温度を下げた物を使用します。
焼きが濃いほどお湯の温度を下げると言う感じです。
普通のヤカンで沸騰させたお湯を、コーヒー用の注ぎ口が細いヤカンに移し変えて使用すると大体温度は85度前後になります。
豆の量
ドリッパーにペーパーフィルターをセットしたら、挽いたコーヒー豆を人数分入れます。
このとき注意するのは、挽いたばかりの豆にはシルバースキンも一緒に入っています(白いカス見たいなやつ)
これは出来るだけ息を吹きかけて飛ばしてから使用してください。
豆の量は一杯分なら12g、それ以上入れる場合は、2割減で人数分計り入れます。
豆を入れたら、軽量カップなどで表面を軽く平らにならします。
淹れ方
1回目のお湯を注ぎます。
最初は中心に注ぎ、豆全体が湿る程度(数滴下に落ちる程度)に入れます。
豆がドーム状に膨らみ始めます。
この状態で約30秒程待ちます。
この、ドーム上に膨らんだ状態で蒸らすのが美味しいコーヒーを入れるキモです
上の画像は蒸らしの失敗例
お湯の入れすぎでドーム状にならず陥没してしまった様子です。
2回目以降の抽出は、1回目と同じお湯の高さをキープし、4回程に分けて抽出します。
豆がお湯でで呼吸をしているようにとでも言いましょうか…
お湯が半分ほど下がったらまた中心から注ぐと言う具合です。
抽出完了までの時間は、1回目の注ぎから抽出終了までを、分量に関係なく、3分ほどを目安に行ってください。
それより早くても遅くてもいけません。
早いとコクがなく薄いコーヒー、遅いと苦味ばかりが強調されてしまいます。
入れ方は上の画像のように、内から外、外から内と言うように、500円玉程度の大きさで渦巻状にお湯を回し入れます。
このときの注意として、お湯がフィルターにかからないようにします。
フィルターにかかってしまうと、豆の細かい粒子が付いてしまい、抽出の速度が変わり、まずい成分まで外に出てしまいます。
コーヒーを入れることを『抽出』と言いますが、これはただ単にコーヒーを入れるという行為ではなく、
『おいしい所だけ』 を抽出することを言います。
良く、『コーヒーは苦い』 と言う言葉を聞きますが、それは『苦い成分』まで摘出してしまっているからなのです。
旨いコーヒーと言う物は、苦み成分をフィルター内に閉じ込め『旨み=コク』 のみを『抽出』 させた物なのです。